牛の希少部位「トモサンカク」「ザブトン」「ミスジ」の特徴を写真で紹介!
スーパーや焼肉屋さんでいろんな部位の名前を見かけるようになりましたね。
部位の中にもさらに「希少部位」があります。
イチボ、ランプ、シンシン、カイノミ、シャトーブリアンなどなど…
どこのお肉なの?どんなお肉なの?やわらかいの?どんな料理に向いているの?
たくさんあってわからないわ!詳しく教えて!お肉屋さん!
わかりました!それでは希少部位の中でも人気なお肉を厳選して紹介していきますね!
そこで、今回は希少部位の中でも人気なお肉の「トモサンカク」「ザブトン」「ミスジ」を紹介していきたいと思います。
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希少部位「トモサンカク」編
部位と特徴
トモサンカクはモモ肉の一部「シンタマ」という部位の一部になります、ややこしいですね(笑)
特徴としては、モモ肉の中で最もサシが強く上質なお肉で、限りなくサーロインに近い肉質です。
百聞は一見に如かず、写真を見てみましょう。
どうです?この圧倒的な霜降感。ちなみにA5等級の長崎和牛です。
- モモ肉(シンタマ)の一部で、三角形の部位
- サシがしっかり入り、濃厚な味わい
- 1頭から約2~3Kgしか取れない、希少な部位
- 肉質自体は繊維質、厚切りには不向き
しかし、これだけの霜降り肉でも意外に食べやすいのがトモサンカクの良いところです。
いちおうモモ肉(赤身肉)の部類なので、霜降りカルビ(バラ肉)より脂が重くないんですよね。
美味しい霜降り肉が食べたいけど…すぐ胃もたれしちゃうのよね…
そんな人におすすめなのがトモサンカクなんです!
名前の由来
トモサンカクの「トモ」は、足の内側のことを指します。そして先ほど写真で見たように、三角形のお肉ですので「トモサンカク」と呼ぶようになったそうです。
しかし、それは主に関東の呼び名で、関西の方では「ヒウチ」と呼ばれています。
由来は「火打ち石に似ているから」だそうです。
名前なんてだいたいそんなもんです(笑)
一般小売価格
黒毛和牛の場合ですと、小売価格の相場は800円前後といったところです(ブランド牛を除く)
多くの場合、国産牛肉のプラス100円の価格設定が一般的のようです。
けっこうなお値段になりますが…それだけの価値が「トモサンカク」にはあると思います。ハズレのない部位ですからね。
料理用途
焼肉かステーキがおすすめです!というより…ほぼ「焼肉用」か「ステーキ用」でしか販売されてないと思います(笑)
形がいびつなので、すき焼き用にスライスしづらいんですよね。切り落としにするにはもったいないし…
昔はユッケにしてましたね、トモサンカクのユッケは最高級の味わいでした。
ブロックをカット
先ほどのトモサンカクからブロックを1つ取ってみました。ん~良いお肉ですね。
普通は右からきりますよね?しかし、この繊維の入り方だとダメなんです。試しに切ってみます。
サシが横に流れてしまっているのがわかります。繊維を断ち切っていない状態なので、硬くなってしまいます。
そんな時は、前後にひっくり返して切りましょう。
サシの出方がまるで違うのがわかりますね。これがお肉のポテンシャルを最大限に引き出す切り方です。
次はステーキ用に厚切りカットしてみます。
うん、美味しそう!でもひとつ注意!
トモサンカクはけっして柔らかいお肉ではありません。霜降り肉だから脂が溶けて柔らかく感じるだけであって、肉質自体は繊維質で歯ごたえがあるお肉です。
ですので、あまり厚くし過ぎると硬いので注意してください。
はい完成!わたしは九州に住んでいるので、トモサンカクではなく、ヒウチと呼んでいます。
買ってみようかしら…でもどこで売ってるの?
お肉屋さんに注文しいたら用意してくれるとおもいますよ!でも出来るだけ早めに注文して下さい。希少部位なので、すぐには手に入りません。
ちなみに、スーパーでよくある小さいパックに入れて、これくらいのブロックで500gです。
ブロック肉の良いところは、自分の好きな厚さに切れるところですね。
この肉でローストビーフなんて作ったら…ほっぺた落ちちゃいますね(笑)
調理
素材の味を楽しめるよう、シンプルにステーキと焼肉丼にしてみました。
食べてみた感想は…うまい!(そのまんま)
やはり、トモサンカクは絶品ですね。モモ肉の中ではランプ、イチボについで柔らかいお肉だと思います。
味わいはサーロインに近いですが、肉質でいえばトモサンカクの方が柔らかいと思います。
しかも、カルビに比べると、これだけサシが強いにもかかわらず食べやすい。脂が上質で比較的軽いです。
しかし!やはり繊維質!厚切りだととても噛み切れない!
結論、トモサンカクはステーキには不向きです。焼肉が一番ですね!
これくらいの霜降り肉であれば、焼き加減は好みで構いません。レアでもウェルダンでも美味しくいただけます。
ぜひ、一度ご賞味ください。
希少部位「ザブトン」編
昔から、焼肉屋さんの定番といえば「ロース」と「カルビ」ですよね?
「ザブトンなんて食べたことない!」そんな人が多いかもしれませんが…実は多くの人たちがきっと、一度は食べているんじゃないかと思います。
なぜなら、「上ロース」や「特上ロース」によく使われているのが「ザブトン」だからです。
じゃあザブトンってロースなの?焼肉屋さんでしか食べれないの?
わかりました!次は「ザブトン」についてお話しましょう!
部位と由来
ザブトンは肩ロースの一部、希少部位の名称です。
ザブトンをブロックにしたのがこちらです。ちなみにA5等級の長崎和牛ですね。
見ただけでわかります。これ絶対うまいやつ~♪
肩ロースの下の部分(あばら骨の近く)のお肉です。
由来は「座布団に似ているから」と、見たまんまです(笑)
たまに「ハネシタ」と呼ばれることもあるそうです。
肩ロースとの違いと価格
スーパーなんかで売ってるすき焼き用のうすぎり肉の場合ですと、ザブトンを切り離したりせず、まるごとスライスします。なので1枚がデカいでしょ?
よく見ると2種類の違ったお肉が重なっているのが分かると思います。その片方がザブトン(上の写真みたいなの)です。
やたらデカいステーキ用の肩ロースがあったなら、それもザブトンごと切ったお肉ですね。アメリカ産の肩ロースはだいだいザブトンもくっついてます。よくデカいの売ってますよね?
焼肉用のお肉の場合は、切り離して商品化してあると思います。なので「肩ロースの焼肉用」にはまずザブトンは入ってないです。ザブトンはザブトンだけで値段を上げて販売してあるケースが多いです。
お値段的には、国産牛の肩ロースで100g当たり700円前後といったところで、ザブトンですとプラス100~200円が多いみたいです。
黒毛和牛ですと、さらにプラス100円くらい。高級部位ですからね。
ですが、肩ロース部位全般「ハズレのないお肉」で大人気ですので、高くて当然だと思います。
ブロックをカット
はいこれ悪い見本ですね!サシが横に流れているの分かりますよね?
肉の繊維の流れに対して出来るだけ直角に切ることが極意です。
それではブロックを前後逆にしてみましょう。
右斜め上に目が流れているのがわかりますか?今です!ぶった切ります!
比べてみると全然違いますね。こうやって肉の繊維を断ち切ることで、よりいっそうやわらかく・口溶けが良くなります。
高級なお肉や部位であれば、多少切り方が悪くても平気(脂が多いので溶けてやわらかく感じる)なんですが、安いお肉や硬めの部位だと致命傷です。サシが流れているお肉は気を付けましょう。
次はステーキ用に厚めに切ってみましょう。
横から見た時に右斜め上に線が流れるように肉を置いて切るだけなので誰でも簡単に出来ます。
はい!ザブトン焼肉用&ステーキ用の盛り合わせ!完成しました!
ちなみに、スーパーでよくある小さいパックに入れてこれくらいのブロックが500gです。
ザブトンに関しては好きな焼き加減・好きな厚さでOKです!
何をどうしたって勝手に美味しくなります(笑)
希少部位の中でも1・2を争う部位ですね。
希少部位「ミスジ」編
ミスジは誤解されやすいお肉1位です。なぜなら「スジ」という言葉のせいで「高級な牛すじ肉」だったり「筋張ってて固そう」などのイメージを持たれがちだからです。
しかし、ミスジは数ある希少部位の中でもトップクラスのお肉なんです。
スーパーで見たことあるけど…よくわかんないから買ったことないのよね~
それはもったいない!ミスジについてお話させて下さい!
場所と由来
ミスジは肩肉の一部、希少部位です。
肩(ウデ)のお肉はごく一般的な赤身肉ですが、その中でぶっちぎりナンバーワンの肉質を誇るのが「ミスジ」なんです。
ウデ肉と聞くと「硬そう」と思うかもしれませんが、ちょうど肩甲骨の裏のあたりの部位で、あまり動かすことがないのですごくやわらかいんです。
どうですか?牛すじでも筋ばったお肉でもありません!上質な霜降り肉なんです!
真ん中に大きなスジが一本、そして上下に二本、計三本のスジが入っているため「三スジ」で「ミスジ」と呼ばれています。
焼肉用にカットする場合は全てのスジを取り除きますが、ステーキ用にカットする場合は脂の下のスジと、真ん中のスジは付けたままの場合が多いです。脂側のスジはさほど気になりませんが、真ん中のスジは写真の左側に行けば行くほど厚く固くなります。よく見たらわかると思いますので、出来るだけ霜の降った右側のスジの薄いミスジを選びましょう!
特徴と価格
名前の印象とは相反して非常にやわらかく、赤身肉の一部なのでサシの割にはくどくなく食べやすいお肉です。また、コクや風味が強く滑らかな舌触り…通好みの超おすすめなお肉なんです。
お値段的には通常の国産牛で800円前後といったところでしょうか?黒毛和牛ですとさらにプラス100円くらいです。高級部位になりますが…お値段相応の価値ある逸品です。
ステーキ用にカット
複雑な繊維の入り方はしていませんので、ただまっすぐ切るだけでOKです。
真ん中にスジが入っているのが見えますか?このスジが薄いところがミスジステーキの「当たり」です(笑)
けっこう厚めに切っても固くないのがミスジのすごいところですね。普通、赤身肉は厚くなるほど固くなりますから(ヒレ・ランプを除く)
調理
芳醇な甘みと舌触り…何よりそこそこ厚めに切ったんですが…やわらかい!ぷるんぷるん!
ヒレが好きだけど高すぎるわ!って方におすすめのお肉ナンバーワンですね。
ジューシーさではミスジの勝ちですよ。
今回はステーキで美味しく頂きましたが、焼肉はもちろん、すき焼きやしゃぶしゃぶにもイケる万能なお肉なんです。一枚あたりがそんなに大きくないので調理しやすく食べやすいんですよね。
ぜひ、一度ご賞味い頂けたらと思います。